血液内科とは
「血液内科」と聞いてこういった病気を扱っているところ、とすぐにピンと来る方は多くはないかもしれません。
扱う病気として代表的なものは、急性白血病、慢性白血病、骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、本態性血小板血症、真性赤血球増加症、骨髄線維症、鉄欠乏性貧血などなどです。
いわゆる血液のがんと呼ばれる病気や血液の造りに異常をきたした病気を扱います。
白血球に問題があると免疫力の低下(感染症を合併しやすい)、赤血球に問題があると全身に酸素を運べない、血小板に問題があると血が固められず出血を起こしやすい、あるいは逆に血栓(血管がつまる)ができやすいなどの問題を起こします。
血液内科でよく使うお薬としては、抗がん剤、ステロイド、免疫抑制剤、感染症に対する抗生剤などがあり、最近ではCAR-T療法など免疫療法も行われます。非常に進歩の早い分野で、5年前、10年前と現在では使える薬剤、治療方針が大きく違う病気もまれではありません。
治療に際しては血液の問題だけでなく全身の臓器に問題を抱えることも少なくなく、幅広い内科的知識を総動員して治療にあたることから、血液内科に携わる医師は専門家でありながら幅広く内科的な対応を求められることが多いように思います。
また、そのような背景からいろいろな科、部署と連携する機会も多く、(血液内科に限りませんが)円滑な診療のためにはコミュニケーション能力、プレゼンテーション能力も求められるでしょう。
血液内科医の特徴としては、温厚で患者さん思いな医師が多いというイメージですね(まったくの主観です。世の中には例外も必ず存在します笑。)
血液がうまく造れない病気を扱うため、不足した血液を補うための「輸血」も頻繁に行われる医療行為のひとつです。
現在私が勤務する在宅クリニックで診ている患者様から、「家で輸血できないの?」と聞かれることが最近多く、「在宅輸血」のニーズの高さを肌で感じています。
輸血はもうしなくていいから家で過ごしたい、という方もいるわけですが、現状「在宅輸血」が難しいがために、苦しい思いをさせてしまっていると感じることも実際あります。
そのような現実を自分の目で見て、自分に何ができるかを考え、「在宅輸血」に対応できる体制を整備した上で、2020年7月 HOME CARE CLINIC N-CONCEPTを開院いたします。
現在在宅医が増えてきている中で、いろいろな背景、いろいろな専門をもった在宅医が存在する状況となってくるのではないかと思っています。
そういった中でこの方ならこの先生に診てもらうのがベストだろう、というような病院のような専門分化も出てくると、患者様の選択肢にもさらに広がりが出るのではないかとも思います。
ご自宅での輸血を検討する場面がございましたら、患者様ご本人、ご家族様、医師、看護師、ケアマネージャーなどどなたからでもかまいませんので、ぜひ当院へご相談ください。
当院では血液内科はもちろん、小児領域以外はすべて対応させていただきます。
また必要な際は適切な病院、クリニックを紹介させていただき、患者様にとってベストな医療の提供を考えてまいります。
夜も遅いのでもう寝ましょう。
おやすみなさい。
写真は、2018年 北海道大学病院血液内科での勤務時代のものです。
北海道大学病院血液内科には大変お世話になりましたし、今もお世話になっています。
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札幌市で訪問診療・在宅医療を行うクリニック。
内科、血液内科、がん診療、緩和ケア。
「HOME CARE CLINIC N-CONCEPT」
北海道札幌市白石区菊水3条1丁目2-14-402
【URL】
https://homecareclinic-nconcept.amebaownd.com/
【Instagram】
homecareclinic_nconcept
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