【在宅医療でできること】

在宅医療はなんとなくできないことが多い、制限が多い、そんなイメージかもしれません。

が、在宅医療では、ほとんどのことはできます。

少なくとも制度上やっちゃダメということはほとんどありません。

多くの場合は「できない」ではなく「やらない」のだと思います。


「やらない」理由にはマンパワーの問題や経営上の問題などもあるかもしれません。大事な問題です。

そもそもできるかどうかも考えず、固定概念で「できない」で片づけてしまっていることもあるのでは。

でも、やっちゃダメなわけではないのだから、その患者さんにとって必要なことなのであれば、どうしたら「できる」のか、という建設的な発想をもったらいいのにと思いますし、そういう考え方が好きです。
当院が精力的に行っている在宅輸血もそういう考えのもとにうまれた一例だと思います。

我々は在宅輸血をしたいわけではなく、血液疾患や出血を伴う固形癌などで輸血が必要な方をサポートするための手段として在宅輸血が必要だと感じ今日に至っています。その過程では全国で先駆的にやられている先生方のところへ足を運び多くのことを学ばせていただき、札幌、北海道での運用に多くの助言をいただきました。本当に感謝しています。


誰もやっていないことをやるというのは、それなりの労力と入念な準備が必要となります。

最近は興味をもってくださる病院、クリニックも出てきておりありがたく、うれしい限りです。ただ、自分で学ぼうとせず、現場を見に来ようともせず、ただマニュアルをください、あれをください、これをください、というところもあったり。

私としては在宅輸血が広く一般的な在宅医療の手段として広まったらという思いがあります。

何かに熱意をもって取り組んでいる相手に教えを乞う場合に敬意が必要だと個人的に思います。それが感じられない態度で来られた際には少し悲しい気持ちになってしまいますね。え?って思っちゃう。すぐそばに生の教科書があるのに実際に手順、現場を一度も見ようともせず、情報だけを求める姿には少し疑問を感じたりもします。あくまで私の価値観の中では。

協力してくださる訪問看護ステーションや、ぜひ学びたいと診療に同行してくださり見学に来て下さった先生方には惜しむことなく当院でのノウハウをお伝えしています。

中途半端にやるところが在宅輸血で何か問題を起こしたら、その医療行為自体が叩かれてもおかしくなく、在宅輸血という医療行為が継続困難になることもあると思っています。新しいことをするというのはそれだけのことを背負っているのではないでしょうか。

赤血球製剤は2-6℃での保管が必要で、温度管理を厳重にできる保冷庫での保管が推奨されます。ただクリニックでそういった保冷庫を持っているところはほとんどなく、温度管理を厳密にできてそのまま持ち運びもできるクーラーボックス(ATR)を貸与することで、広く地域の先生方にも輸血医療にご協力いただくプロジェクトが「血液在宅ねっと」主導で進められています(実はわたくし血液在宅ねっとの理事になりました)。ご興味のあるクリニックのスタッフの方、ぜひご一報くださいね!

以上、愚痴と宣伝でした。やるならしっかりやりましょう。

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札幌市で訪問診療・在宅医療を行うクリニック。

内科、血液内科、がん診療、緩和ケア。

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